今回のエントリーは、プロジェクトを完遂する上でやらなくてはいけないことを書き出す=WBSを作る、ということについて海外旅行を題材にして書いていきたいと思います。
あとはこれは一応Omniplanの使い方シリーズなので、Omniplanでどうやるか。
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前提:このエントリーは、以下の方を想定して書いています。
なお、完成サンプルをエントリーの下部に掲載しています。
さっそく詳細に入りましょう、、、の前に「プロジェクト」と「WBS」という二つのワードについて定義付けをしておきましょう
プロジェクトとは、独自のプロダクト、サービス、所産を創造するために実施する有期性のある業務である。
(PMBOK第5版日本語版 より抜粋)
独自性と有期性の二つの条件に合致するもの、言い換えると「初めてやること」を「決められた期日までに終える」というものがプロジェクトである、ということですね。
今回例として扱う海外旅行にしても、誰かの誕生日パーティにしても、それぞれが一つのプロジェクト。もうちょっとスケールの大きな例では人の一生などは特に壮大なプロジェクトと言えます。
Work Breakdown Structureの頭文字
プロジェクトマネジメントの計画フェイズにおける主要なツールで、プロジェクトの 成果物あるいは仕事(work)を詳細区分(breakdown)して階層構造 (structure)化した図表、あるいはその図表によってプロジェクトのスコープ全体と その中で作られる成果物ないしは作業の関係を体系的に集約・把握する手法のこと。
出典:ITmedia エンタープライズ 情報マネジメント用語辞典 http://www.itmedia.co.jp/im/articles/0508/05/news117.html
要約すると「目標を達成するためにやらなくてはいけないことを書き出したもの」がWBSであると言えます。
実は私は2013年に初めて海外に出ました。それまではずーっと日本にいたわけですが、とはいえ一般的な海外旅行で必要とされる準備についてはある程度想像できます。なので、まずは書き出してみます。
「パスポートをとる」を例にとると、、、
といくつかのタスクに分解できます。
ここで注意すべきは、自分のやることだけではなく、別の人がやることついても書き出す、ということ。
例えば書類申請をしたあとに、それを受理して発行をしてくれるのは役所の方です。自分が担当することではないですが、この受理・発行というプロセスが抜けると、そもそもパスポートが発行されない、すなわち海外旅行に行くという目標が達成できない、という結果を招きます。
自分中心ではなく、プロジェクトを達成するために必要なことを書き出す、というちょっと俯瞰した視点で見るようにするのがうまくいくポイントだと思います。
一回できた! と思っても、見直すたびにやらなくちゃいけないことがどんどん増えていくと思いますが、最終的に書き出したことを全て完了させると海外旅行に行ける! という状態をつくることがWBS作成のゴールです。これは、子の要素(やること)を全て足すと親に等しくなる(目標を達成できる)ということで、よく「100%ルール」などという表現もされます。
さっきの「パスポートをとる」ために細分化したタスクを全て達成すると、晴れてパスポートが取れる、ということです。
WBSはプロジェクト目標を達成するためにやるべきことを全て書き出したものですが、逆の見方をすると、ここに書かれていないものは「やらないこと」でもあります。
つまり、やることを決めると同時にやらないことを決める、ということがWBS作成の大事なポイント。
WBSがスコープ定義のツールと位置づけられるのはこういった理由もあると思います。
よくどこまで細かく分けるべきか? という質問をうけますが、コストやスケジュール、スコープ、品質(海外旅行だと品質≒満足度でしょうか)、リスクなどに影響を与えそうなものについては必ず記載するようにと一般的には言われているようです。
一方で、あまり細分化しすぎると管理しきれなくなることが多いので、自分にとって良い塩梅のレベル感で細分化するのがよいでしょう。これ、といった絶対解はないように思います。
先述したように、プロジェクトは本来的にやったことがないこと・わからないことが含まれるので、当然ながら細分化にも限度がありますが「何がわからないのか?」を明確にする意味でも「その時点まででわかっていること」を明らかにする、という姿勢が大事です。
プロジェクトが進むにつれ、わからないことがわかるタイミングがきます。その時に改めて詳細化していけばよいだけです。
まずは一番最初のタスクをプロジェクト名に。
よりも、
の方が早いです。
追加したテキストを選択して、タスク名称を入力します。
準備するモノ・コトなどで構造化するとわかりやすいので、適宜親子関係を作っていきます。
複数選択して一気に移動することも可能です。親子関係の階層は無制限です(ソフト的な上限があるかもしれませんが、少なくとも自分が使ってきた限りではそこに到達したことはないです)
ショートカットが楽なので覚えましょう。
戻すときは、
時系列が明らかな場合は、それに応じて並びかえるとわかりやすいです。
または、
最終的に「1 初めての海外旅行」に全てのタスクがぶら下がる形に整理できると、初めての海外旅行プロジェクトのWBSが完成です。
完成例はこちら
※いや、こうじゃないはずだ、もっとやらなくちゃいけないことがあるはずだ、というご意見もあるかもしれませんが、あくまで今後のチュートリアルを進めて行く上でのサンプルです。
次回はこれを元に具体的なスケジュールを立てていく作業を行います。
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