前回のエントリーは、プロジェクトを完遂する上でやらなくてはいけないことを書き出す=WBSを作る、ということについて海外旅行を題材にし、それをOmniplanでどう作るかについて書きました。
今回は、書き出したWBS(やること)を元に、それをどう段取るか、の前段について触れたいと思います(Omniplanでどうやるかは次回)。
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前提:このエントリーは、以下の方を想定して書いています。
なお、前回記事の完成例は適宜以下からダウンロードください。
完成例
PMBOKガイド(A Guide to the Project Management Body of Knowledge)では、タスクの依存関係として以下の3つ、順序設定として以下の4つがあると定義しています。まずはこれらを覚えましょう。
作業の内容的に自然と順序が決まってくる依存関係で「○○が終わらないと△△ができない」というように、変更ができないもののことを指します。「ハードロジック」と呼ばれることもあります。
たとえば前回作成した完成例で言うと、例えば「1.4.1 パスポート準備」のタスクグループの
がそれにあたります。
という考えかたです。
過去の経験や情報に照らし合わせるなどして任意に順序を設定する依存関係です。
「○○と××両方あるけど、こちらを先にしたほうが動きやすい」というような依存関係で「ソフトロジック」と呼ばれることもあります。
海外旅行のWBSでいうと
などがそれにあたります。
という考え方です。
プロジェクトの外(おもに第三者)からの影響を受ける依存関係です。完成例でいうと
などですね。
いずれも自分の手を離れたあとに自分都合でコントロールできないものがこれにあたります。何かあったときのリカバリができるかできないか、という観点で、個人的には外部依存をしっかりと認識できるかどうかがポイントだと思っています。
これらを把握したあとにタスクの順序設定をしていきます。
実際に完成例を元に順序設定をする前に、順序設定の4つのパターンについて覚えましょう。
先行するタスクが終了したら後続のタスクを開始できる、という関係性です。前のタスクが終わってない限りは始められない、と言い換えることもできます。いわゆるウォーターフォールと呼ばれるものはこの形でタスクを関連づけたもので、基本的に下流から上流に後戻りすることはない、という前提に立っています。
次回で触れますが、スケジューリングの初期段階では基本的にこの順序設定で組み立てていくのが良いと思います。
また、先ほどの依存関係の整理で「強制依存関係」「外部依存関係」となるものについては、この順序設定をしておくべきと考えます。
先行するタスクが開始したら後続のタスクを開始できる、という関係性です。
先行するタスクが終了すると後続タスクを終了できる、もしくは先行するタスクの終了までに後続タスクを終了しなければならないという関係性です。
先行するタスクの開始によって後続するタスクを終了できるという関係性ですが、これを適用する例はほとんどないのではないでしょうか(少なくともぼくは今まで使ったことがありません)。
よって適切な例が示せないのが残念です。google先生にお伺いを立てると、いくつかの記事で例が記載されているケースがあります。が、実際はFSの関係性で整理したほうがわかりやすいのでは? と感じていたりします。
ということで今回はさらっと考え方のみでしたが、次回はこの依存関係と順序設定を意識した上で、Omniplanでどうやるかについて触れたいと思います。
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記事がとてもわかりやすいです。
参考にさせていただきます。
OmniPlan アプリのリンクが切れてしまっています。
感想ありがとうございました。
また、リンク切れのご指摘を受けて正しく設定し直しました。ありがとうございました。