The Four Tempelaments
フリーのウェブ関連業務従事者による、仕事とあんまり関係ないブログ。

とある日のコンビニエンスストアでの出来事。

とある平日の朝早い時間に、コンビニエンスストアに併設されたガソリンスタンドでガソリンをいれたあと、敷地内から出ようとしたところであるトラブルに遭遇。

その敷地には、何の目的だかはわからないけども敷地内に幅10cmぐらいの長い溝(排水溝?)があり、自転車やバイクが溝にはまる事故がないように、側溝蓋がしてあった。(よくドブの上にはめてある金属製のふた)
その蓋がなんの原因か外れて角が上部にはみ出していたらしく、車のフロントスポイラーに引っかかって写真のように破損してしまった。。。(まっぷたつ)

その時に店員さんに言えばよかったんだけど、急いでいたことと、通常駐車場とかでの事故は自己責任という頭があったので、「あーあー、やっちゃった・・・」と思いつつそのまま出て行ってしまった。(思えばこの判断がそもそも良くなかった)

その日の用事が終わって自宅に帰ったあとに嫁さんにその話しをしたら、それはお店の整備不良だから言ったほうがよいということで、まあダメ元で、、、ということでそのお店に電話で連絡をし(自宅から近いお店ということもあって)車の状態とその時の状況を説明しに店長さんと直接お話しをさせていただいた。

以下、その時の概要。

  • まずは来店時間、お店での購入内容などをお話しして、間違い無く「そのお店にいた」ということを説明。
    →お伺いする前に車種等を質問され、その情報から防犯カメラを事前に確認いただいており、来店の事実自体は間違い無いと判断いただけた。
  • その上で「敷地内で破損した」ということを説明。どのあたりを走行して、異変に気づいて停車、一旦バックして確認後、敷地外へ移動したという一連の流れを説明。とはいえ蓋が斜めにはみ出していたという直接の原因は説明に伺った時には既に無くなっていた(蓋がもとどおりにはめられていた)ので、因果関係は明確にできず。
    →これは完全に当方のミス。事が起こったときにその時間にいた店員さんに話しをすべきだったし、最低でもその瞬間の写真を撮っておくべきだった。
  • とはいえ事実ではあるので、記憶を頼りに可能な限りの説明をする。
    →お店側としてはなんの証拠もないなかでの話しなので、突っぱねても良さそうなものだけれども、終始非常に真摯にご対応いただけた。
  • 事の経緯をまずはご説明したあとで、お互いの考えを確認。こちら側としては可能であれば修理代をもっていただけると助かるが、駐車場内事故は免責ということであれば、それはそれで仕方ないという考えがあることは説明。
    仮に因果関係がはっきりしたとしても、結局自己責任ということであれば双方に時間の無駄なので、いったんご報告してこれにて終了ということでも可、とお伝え。
    →基本的には駐車場内の事故はお店側としては免責というのが基本だが、とはいえ判断するためにはまずは因果関係を特定したいので(時間はかかるかもしれないが)調査しますとのこと。

ということでその日のお話しはそこで終了。
以下はその後。

  • 翌日、蓋が上がっていた(つまり破損の直接の原因があった)ことは間違いないことが確認できたことをお電話でご報告いただいた。その上でお会いしてお話ししたことが事実であるかは引き続き調査中とのご報告。
  • さらに翌日お電話が何回かあり、折り返しますとのメッセージが入っていたものの、こちら側の都合でご連絡とれず。
  • その翌日(今日) またお電話いただき、直接そのものズバリの因果関係は確認できなかったものの、敷地内の防犯カメラにかろうじて写っていた状況から、当方の話しとの整合性を確認できたというご報告。
    かつ、保険で補償がきくので、修理代金をもつことが可能とのお申し出をいただく。とはいえ、代車の費用が出せないのでそこはご相談とのこと(これはたまたまエンジンの調整でディーラーに1週間ほど預ける予定があり、代車手配ずみだったので結果問題なし)

ということで、発生後3日目で事実上の解決。
あとは補償にあたっての詳細見積をとってほしいと要望をいただいたので、当方預かり。

* * *

正直最初は自分で直すしかないかなーと思っていたので、結果としては良かった。
しかし何より良かったのは、そのコンビニエンスストアの店長さんの対応の姿勢だった。

おそらく年上の方に対しておこがましいけれど、真摯・誠実という言葉が本当にふさわしい見事な応対だったと思う。
こちら側も特に嵩にかかって上からということはなく(個人的にもそういう応対はキライなので)お店側の立場も想像しつつ柔らかく説明していたのでそれもあったかもしれないけど、事後の経過報告も含めて素晴らしいクレーム対応(こちら側としてはクレームではなくて相談という意識だったけど、店的にはクレーム処理だろう)だったと思う。

責任が自分の側にあるのかもわからないし、発生した事実が確かにあったとしても補償する必要は無い(かもしれない)という中で、まずは状況を可能な限り聞き出して、カメラの記録等でこちらも可能な限りの事実確認を行う。

それと並行しておそらくは上に報告しつつ、店側としてできることの範囲を確認して、相手側が望む結果に少しでも近づけようと努力する(これは想像だけど、結果から想像するにこういう調整をしていただけていたと確信している)

そして、定期的な報告。

業種は違えど、人に接する仕事をする点では共通しているので、今回のことは感銘を受けるとともに非常に参考になった。

* * *

利害が一致しない相手との問題解決の駆け引きを表す「折衝」は「敵の衝いてくる矛先を折る」のが原義とのこと。

今回は当然利害は一致していない中での話し合いだったが、一度たりとも折る行動に出ずに終始受け入れていただけた姿勢に正直感動した。

翻って自分は・・・? と考えさせられる出来事だった。

* * *

最後に。
良い話だとは思うので、お店の名前を出すことは問題ないよね…ということで。

「スリーエフプリテール東松山向台店」での出来事でした。

店長さん(さすがにお名前は出さない方がよいかな?)ありがとうございました。

 

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